新司法試験の合格に必要なことは、何ですか？新司法試験の1振組・2振組の人たちやロースクール生から、よく質問される。わしは、合格率0.3％～3％の旧司法試験時代から、40年近く、合格指導してきている。今日は、合格率25％時代の新司法試験での「受かりやすい性格」「受かりにくい性格」について述べる。
（1）受かりやすい性格
① 「素直である」。
失敗したことの原因をつかみ、改善しようとする。指導者から問題点を指摘されたら、謙虚に受け止める。素直だと、すぐ改善点が見つかり改良でき、実力がアップする。
② 「涼しい答案」を書く。
合格をくださる神様みたいな試験委員に、読んでもらうという気持ちが入っている。
③ 「合格のゴット・ファーザー」に、好かれる。
（2）受かりにくい性格
① 「我意識が強すぎる」。
失敗したことの原因から逃げ、いつまでも自分のやり方を通そうとする。指導者から問題点を指摘されても聞かない。だから、指導者が教えるのを辞めてしまう。
自分が失敗するのは、試験委員・予備校・ロースクール・会社・家庭・友人らのせいである。自分が悪いのではないと、かたくなに思う。「素直でない」のである。これは、実力が多少あるベテラン組に多い資質。この性格を少しでも直さないと、来年も合格できない。
自分の弱点を見つめ直すのは、何歳になっても嫌な作業である。苦しい気持ちになる。触れたくもない。逃げたくもなる。しかし、だ。来年、失敗するより、ましである。
② 論文の答案が、読みにくい。
大きすぎる文字、乱雑な書き方・・・。「こんな文章なら、当然、不合格」「内容以前の問題。人さまに読んでもらうという気配りが、まったくない」と試験委員にすぐ、らく印を押されてしまう。
③ 「合格のゴット・ファーザー」に嫌がられる。
（結論）
一言でいえば、「答えは、自分」ということである。「敵は、自分」なのである。「敵は、新司法試験ではない」。
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