【設問】
次の記述について解答せよ。
➀「違法性の承継」の定義
②「違法性の承継」という概念を検討する実益はどこにあるか。
③「違法性の承継」における先行行為に「処分」性は認められるか。
④「違法性の承継」を認めるⅠ必要性(守るべき利益)は何か。これに対し,「違法性の承継」を安易に認めることでⅡ発生が懸念される弊害は何か。
⑤「違法性の承継」が認められるための判断枠組みは何か。
⑥「違法性の承継」の理論を援用して,後行行為の取消訴訟を提起しようとする者(原告適格が認められることを前提とする)が先行処分の存在を知り得た場合,その者は,後行行為の取消訴訟において,先行行為の違法性を主張することは不合理か。
【出典】
短答式過去問平成24-22,25-32をアレンジして出題した。論文式試験では,司法試験平成28年度に登場。ベースとなる判例は,最判平成21・12・17である。
【分析の視点】
「違法性の承継」については,検討すべき実益と対立利益の特定及び両者の調和の視点を意識することが重要である。また,原則論及びその修正の必要性・許容性(理論的正当化根拠の探求)を丁寧に議論することも大切だ。
【押さえておくべき知識】
上記【設問】における➀~⑤までは,必要な知識として押さえておくべきである。⑥について解答するためには,②⑤の理解も必要である。また,「取消訴訟の出訴期間」も非常に重要である。具体的なケースにおいて「違法性の承継」の許否が問題となるかどうかを的確に見抜くためには,以上の事項を正確に押さえつつ,【出典】に挙げた問題や判例を再度検討してみることが大切だ。
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