司法試験・予備試験の合格を、決める君よ! 勉強しているとき、「分かっていないのに、覚える」という暗記中心型のプロA君(27)と、話をする機会があった。彼は、ロースクールを出て、1振中である。今年の成果は、短答はなんとか通過しそうだが、論文はサッパリ分からなかったという。
彼の記憶力は、半端ではない。ほとんどの判例は、丸暗記。「短答」・過去問の解答はもちろんのこと、解説まで頭にキープできる。文章が書いてあるページが、写真に撮ったように浮かぶという。
「それで、なぜ短答式試験で220点程度しか取れないの」と、わしはズバリ聞いてみた。「たぶん、問題文が過去問と少しずつ変えられているので、解答や解説を暗記しても対応させられないのでしょう」と彼。
次に、「それなら論文は、大変だろうね」と、わしは続けた。“暗記のプロ”は、困った顔をする。「そうなんです。日ごろ、頭の倉庫に、ぎっちり詰まっている文章群と本試験の出題意図とが合わず、手の施しようがないのです。特に、“論証表現カード”など、何の役にも立ちませんでした」。
続けて、自戒するこの青年。「指導してくれる先生の話などが、長く聞けないのです。苦痛に感じます。“以前のアドバイス”が頭に鮮明に残っているのです。それに、先生が示す注意点に似たような基本書やレジュメの文章が、次から次に出てくるのです」「自分は、分かっているから・・・と開き直ってしまう」。
結局、暗記量が多すぎて、頭の中がパン・パンになっているのである。そのため、試験で問われている論点や他人の話にピントが合わせられないのです。このため、いつもピンボケの反応をしてしまう。
そこで、A君。「どうしたら、ピントが合うようになるのでしょうか」と聞く。 ① 本番に出ている1つの問題を、時間をかけて解く。 ② 一字一句の意味が分かる。 ③ 試験委員が、何をたずねているかを見抜く。そんなトレーニングを日々したらどうかをアドバイスした。当分の間、コーチングすることにした。5回ぐらい訓練すると、よくなるであろう。早く彼が、理解型になってもらって、来年の「論文」には合格してもらいたいものである。
司法試験・予備試験の合格を、決める君よ! 自分の弱点を早く見つけ、改善する。そうすれば、次の試験に受かる。(しかし、ほとんど受験生が、この基本作業をやらない)。勝利は、“合格ノウハウ”をつかめば、簡単である。
なお、本日午前4時更新の「合格ブログ(成川豊彦日記)」は、司法試験・予備試験の受験生にも参考になるので、是非ご覧いただきたい。
さあ、今日も1つ1つ、改善して行こう! ドカーンとやろう! 絶対合格だ───。
【成川先生の合格語録】
「暗記をやめて、合格する!」
【成川先生へのメール】
[成川豊彦先生へのメール]を承っております。