刑法

共犯の従属性 / 【法務省発表】

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では、昨日の答えを示します。
【解答】刑法No.4
問題:
<(狭義の)共犯が国内で行われ、正犯の実行行為が国外で行われた場合、(狭義の)共犯は、日本で処罰するのに、その正犯を処罰しないことは、共犯の従属性に反しないか。>
解答:
共犯の従属性には、反しない。
なぜなら、正犯は、準拠法上、日本の刑法による(処罰)を受けないに過ぎず、(犯罪)自体は、(成立)しているからである。
【注】
(1)「刑法の場所的適用範囲」の問題は、「頻出」とまでは、いえない分野です。基本書や判例をみても、丁寧な解説は少なく、受験生の多くは、「優先順位が低い(そして、メンドくさい)ところ」と考えているのではないでしょうか。
(2)しかし、「刑法の場所的適用範囲」の問題は、12年-57問(旧試)・18年-20問・23年-20問と、一定のスパンで出題されています。このスパンからすると、そろそろ、出題が怪しまれるところです。
(3)特に、今回出題した箇所、「狭義の共犯と刑法の場所的適用」の問題については、現場で混乱しがちです。つまり、「共犯が国外で行われ、正犯が国内で行われた場合」と、「共犯が国内で行われ、正犯が国外で行われた場合」は、現場では非常に混同しやすいのです。そのため、ここは暗記ではなく、「理解」をお勧めします。
(4)まず、「犯罪地は、犯罪行為や結果発生の場所を標準として決定すべきである」と考えられています。
このことを前提に、共犯の従属性から、「共犯が正犯に従属する以上、共犯の犯罪地には、正犯の犯罪地も含まれる」という見解があります。
この見解に対しては、「共犯が国内で行われ、正犯が国外で行われた場合に、正犯が処罰されないのに、その共犯を処罰する」ことを説明できない(共犯の従属性に反することになる)と批判されます。
この批判に対して、「正犯が不処罰となるのは、刑法がその者との関係で準拠法として機能しないからに過ぎず、犯罪論上、正犯に犯罪は成立している。従って、共犯の従属性に反するものではない」という反論がなされるのです(以上、12年-57問の問題文を適宜要約)
つまり、「犯罪の成立」と「処罰」を区別し、国外の正犯について、犯罪の成立を認めながら「処罰をしない」というところがポイントです。
【過去問の使い方】
(1)過去問は、最高の教材であり、最良の資料です。司法試験合格にあっては、どんなに権威ある基本書・有名な予備校本にも勝ります。
(2)なぜなら、「過去問」(そして「試験委員コメント集」)は、当局が発表する「唯一の公式」です。つまり、「まちがいがない」のです。
(3)過去問は、解くためだけのものではありません。実に、様々な使い方があるのです。例えば、テキストとして利用する、定義やテクニカル・タームを拝借する、学説を整理する、論文の出題予想の資料とする、試験委員会の出題趣旨を読む・・・などです。
(4)これだけ、使い道の多い過去問です。利用しない手はありません。過去問を、トコトン活用して、合格を勝ち取りましょう!「スクール東京」は全力で応援します!頑張ってください!

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A:彼が、幼い頃に病気をした経験と、司法試験の不合格は、何の因果関係もありません。彼は、両親の助けがなければ、病気で命を落としたかもしれないのです。30歳過ぎまで生きながらえて、しかも受験勉強までさせてもらえるのは、とても贅沢なことです。彼が両親に無愛想にするのは、“全くの子ども”ということ。彼には“太陽の神様・合格の神様・産んでくれた両親”に感謝する心をもってもらいたいです。この司法試験・予備試験ブログを、彼に見せてください。そして毎日、“太陽に向かって感謝をする”ようにと、アドバイスしてください。
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