司法試験・予備試験の合格を、決める君よ！人生において、失敗をして泣くこともある。涙を流さなかった人生なんて、つまらない。受験生の君も、喜怒哀楽をトコトン経験する。“失敗・成功”“不合格・合格”。いろんな体験を通じて大きな人間になる。イタリアの大女優、ソフィア・ローレンも泣くことが上手な人であった。

▼司法試験・予備試験の合格を、決める君よ！よく考えられた内容である。美しい目になるためには、涙も必要である。
 では、昨日の答えを、示します。

 刑法No.33解答編
１．有印私文書偽造罪（１５９条１項）の成否
（１）「行使の目的」
Ｘは，行使の目的をもって，本件金銭消費貸借契約書（以下，本件契約書という。）を作成している。
したがって，「行使の目的」を満たす。
（２）「他人の印章若しくは署名を使用して権利，義務若しくは事実証明に関する文書」
Ｘは，Ｙの代理人ではないため，「Ｙ代理人Ｘ」旨記載は別人格すなわち「他人の署名」である。また，本件契約書は，Ｙが債務を負う旨の文書であるため，「義務に関する文書」である。
したがって，「他人の印章若しくは署名を使用して権利，義務若しくは事実証明に関する文書」の要件も満たす。　
（３）「偽造した者」
　Ｘは，「偽造した者」に当たるか。１５９条１項の偽造とは，文書の名義人と作成者との間の人格の同一性を偽ることをいう。なぜなら，有印私文書偽造罪の保護法益は，文書に対する社会的信頼である。名義人と作成者が異なれば，関係者は文書に表示された名義人の意思内容に基づいた社会的活動ができず，その信頼が損なわれるからである。
ア．名義人
　名義人とは，文書で表示される意思・観念の主体をいう。本件契約書の署名は，Ｙ代理人Ｘという代理人名義である。そして，押捺された印鑑はＸ自身のものであるため，名義人は，Ｘとも思える。
　しかし，名義人をＸとすると，代理人名義を冒用したＸへの刑事責任を追及できず，国民の処罰感情に反する。
　契約書は，法的責任を追及するための証拠であり，社会の信頼はその法的責任の帰属主体へ及ぶ。したがって，最終的に法的責任を負う者を名義人とする。代理人名義の冒用の場合，文書の内容に基づく法的責任が本人に帰属する外観があるため，本人が名義人である。
したがって，本件契約書の名義人はＹとすべきである。
イ．作成者
　作成者とは，現実に文書を物理的に作成した者をいう（事実説）。本件契約書を実際に作成したのはＸであり，作成者はＸである。
ウ．あてはめ
　本件契約書の名義人はＹ，作成者はＸとなり人格の同一性はない。Ｘは，「偽造した者」にあたる。
（４）故意
Ｘは，「偽造」の認識があり，故意（３８条１項）が認められる。
２　結論
　　Ｘは１５９条１項の構成要件をすべて満たす。したがって，有印私文書偽造罪が成立する。

▼司法試験・予備試験の合格を、決める君よ！努力している中に、目からしずくが流れることだってある。そのことを気にしない。最後に、いい作品（達成・合格）を作るために。
 さあ！今日も一生懸命、やる。“爆勉”しよう！行け！絶対合格！！
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