試験の勉強をしていると、分からない事柄に、しょっちゅう、出くわす。憲法・民法・刑法等の理論や判例の言い回し等。
こんなとき、受験生やロースクール生から、「いろんな先生に質問しても分からないから、とりあえず暗記しています」と聞く。
これは、困る。暗記で済ますと、すぐ忘れてしまう。いつまで立っても、実力が付かない。段々、勉強するのが嫌になってしまう。
ここで、踏み止まる。理解するようにやり方を変えるのである。
どんな難しい事柄も、どこかの、「人間という存在」が考え出したものにすぎない。創造の神は、「人間を、そんなに高等に作っていないのだが・・・」と言うだろう。
「しょせん、人間が作ったことなのだから、人間である自分が分からないはずがない」。そう思えば、理解する糸口ができる。そして、悩んでいる事柄を図にして、ゆっくり考える。
参考書を引くのもよい。歩いているとき、車中、フロの中、どこでもいい。図を見ながら、脳を動かす。
あるとき「ハッ!」とわかるときがくる。そうすれば、オセロゲームのように周辺のことが把握できるようになる。それが「考える喜びである」。生まれながら君が持っている、知恵を生かそう。
「新司法試験なんて、人間が作った単なる制度である」。
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