商法

商法ドリルNo.20[問題編]

【設問】
運送業を営むA株式会社は,小規模で同業を営んでいるB株式会社に自らの業務の一部を委託していた。B社では,これまで自らの商号によってその事業を行ってきたものの,仕事を得ることが難しくなってきた。そこで,A社は, B社の代表取締役Cに対し,「A社副社長」の肩書を付した名刺の使用を許諾し,さらに,B社は,事務所にA社の商号を表示した看板も掲げて事業を行うようになった。 その後 B社は 次第に資金繰りが悪化し 事業の継続が事実上困難となってきたが, Cは,上記の名刺を用いて,DからB社の事業に用いている自動車の部品を100万円で購入し,Dは,B社の上記事務所において,相手方をA社と誤認して,当該部品を引き渡した。しかし,その代金は,Dに支払われなかった。
Dは,A社及びB社に対し,どのような責任追及をすることができるか。

[分析のAppearance]
S東先生:商法No.19で触れたと思いますが,民事系の問題では,まず「この当事者は,何を主張したいか」という素朴な視点をもって問題を検討することが大切です。別の言い方をすれば,「この人は何を困っているのだろう,どのようなことを望んでいるのだろう。」ということを想像してみるということです。

花子さん:本問であれば,Dが「困っている当事者」ですね。

S東先生:そうです。問題文の問いは,Dが,A社及びB社に対して行うことのできる責任追及ですが,上記の素朴な視点で見た場合,Dさんは,両者に対してどのようなことを言いたいでしょうか。

花子さん:「商品を渡したんだから金を払ってくれ。」ということです。代金が未払いであったことを原因として生じた損害賠償責任も追及したいでしょう。

S東先生:そうですね。Dの請求内容が確定しましたが,この請求が認められるためには,どうやら解決しなければならない問題があるようですね。それはどんな問題でしょうか。

花子さん:Cは,真実B社の代表取締役ですが,A社副社長の名刺を用いて取引しています。更に,B社もまた,自社の事務所にA社の商号を掲げています。

S東先生:それらの事情からすると,B社としては,Dにどう反論したいですか。

花子さん:「俺っち(B社)ではなく,あいつら(A社)の所に行ってくれ。代表の野郎(C)があいつらの副社長の肩書を振り回して取引したんだから。皆,どうだい?そうだろ!オーライ!」です。

S東先生:そうでしょうね。これに対してA社の反論はどうですか。

花子さん:やはり,「俺ら(A社)の身に覚えのないことだ。B社の方に行ってくれ。」でしょうか。

S東先生:そうですね。A社及びB社から提出される反論を意識すると,解決すべき問題点が見えてきますね。本問であれば,「Dとの取引に係る責任は誰が負うのか。」ということです。後は,責任帰属主体をどう考えるか,ですね。

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