商法

商法定義テストNo.2[解答編]/鴨長明の言葉(2)


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「医学部受験ブログ開設にあたり」

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スクール東京

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成川豊彦

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法務省主催の司法試験・予備試験の合格を、決める君よ!

社会は、いろんな顔をもっている。これに対する人の対応も、様々である。方丈記の書いた中世時代の鴨長明は、少しうんざりした様子で、“世”を悟っている。

<鴨長明の言葉(2)>
「世にしたがへば身、くるし。したがはねば、狂せるに似たり」

▼法務省主催の司法試験・予備試験の合格を、決める君よ!

この世を思う時、マイナスのことだけでなく、プラスのことも合わせて、考えてください。そして、そのうち、この世を去ることも・・・。

では、昨日の答えを示します。


商法定義テストNo.2[解答編]

※参考文献:「会社法を学ぶ」(酒井太郎・有斐閣)

①株式会社の設立手続は,どのような経過をとるか。5つの段階に区分せよ。
ア定款の作成
イ設立時発行株式の引受け
ウ設立時発行株式の引受人による出資の履行
エ設立時役員等の選任
オ設立登記
②「設立中の会社」の法的性質
「権利能力なき社団」である。
⇒「権利能力なき社団」については,民法上の「組合」との比較も重要である。短答式試験サンプル問題7に,両者の異同を問う問題が出題されている。
③「設立中の会社」における発起人の権限は,どこまで及ぶか。
会社の設立を直接目的とする行為ばかりでなく,設立に必要な取引行為を含む。
④開業準備行為(設立ではなく事業開始に必要となる取引行為で,成立後の会社に効果を帰属させることを目的としたもの)は,上記③で答えた内容に照らした場合,発起人の権限に含まれるか。
含まれない。開業準備行為は,発起人の権限外である。
たしかに,発起人の権限は,取引行為にも及ぶ。しかし,開業準備行為における取引行為とは,上記④括弧内で示したように,「設立ではなく事業開始に必要となる取引行為」である。そのため,開業準備行為は,あくまで「設立に必要な」取引の範囲に限局される発起人の権限に含まれない
⑤成立後の会社は,発起人が設立段階で行った権限外の財産引受けを追認し,自らに効果帰属させることができるか。理由と共に解答せよ。
1 追認により効果帰属させることはできない。
2 28条2号が,財産引受行為を定款に記載することを要件とした趣旨は,財産引受につき定款にあらかじめ記載することを義務付けることで,発起人の恣意を防ぎ,成立後の会社の財産的基盤を確保する点にある。仮に追認によって財産引受けを有効とすると,こうした厳格な規制を骨抜きにすることになる。
⑥会社の設立に違法事由(強行規定違反および公序良俗違反)があれば,その設立は当然に無効となるか。
1 当然に無効にはならない。
2 会社の設立過程では,様々な利害関係人によって法律関係が形成される。そのため,こうした法律関係を否定することによる混乱は回避されねばならない(法的安定性の要請)。
そこで,設立を無効とするためには,訴え提起の手段に及ばなければならない(828条1項柱書「訴えをもってのみ」)。さらに,設立無効の訴え提起期間は,2年以内に制限され(828条1項1号),訴え提起できる者も限定されている(同条2項)。これらの点から,会社の設立に違法事由があっても,その設立は当然に無効とはならない。
⑦定款の定義
会社の組織,株主の会社に対する権利,会社の業務執行に関する事項などを定めた自治規則をいう。
⇒定款は,会社の最高規範として,他の法規範(条約,制定法,慣習)に優先して適用される。定款があることにより,会社法の個別規定が及ばない領域でも会社の健全な自治が確保されることとなる。
⑧定款の認証手数料および印紙税,検査役報酬,払込取扱機関の手数料および報酬,登録免許税については,定款へ記載することが不要とされる(28条4号かっこ書,会社法施行規則5条各号)が,その理由は何か。
設立費用につき定款への記載が義務付けられる趣旨は,発起人の恣意により成立後の会社の財産的基盤が危うくなることを防ぐ点にある(上記⑤と同様)。
しかし,⑧に挙げた設立費用については,支払額が公定されるなど発起人の恣意が働く余地がない。そのため,定款への記載が不要とされる。
[注]28条に関する知識・理解を問う問題は,短答式において頻出である。しっかり押さえておこう。ちなみに,28条の列挙事項は,「変態設立事項」と呼称され,その内容も列挙できるようにしておこう。なお,ここでいう「変態」とは,「特例的」といった程の意味であって,世間一般で使われる「倒錯的」「異常」といった罵倒的な要素をもたないことに注意が必要だ。


▼法務省主催の司法試験・予備試験の合格を、決める君よ!

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