次の記述について解答せよ。なお,会社法名は省略する。
➀出版業を営むA株式会社は,小規模で同業を営んでいるB株式会社に自らの業務の一部を委託していた。B社では,これまで自らの商号によってその事業を行ってきたものの,仕事を得ることが難しくなってきた。そこで,A社は,B社の代表取締役Cに対し,「A社副社長」の肩書を付した名刺の使用を許諾した。Cは,右名刺を用いて,DからB社の事業に用いている製品を100万円で購入した。しかし,その代金は,Dに支払われなかった。
下記の(1)(2)に答えよ。
(1)原則として,A社は,Dに支払債務の履行責任を負うか。
(2)Dが,354条を根拠に,A社に代金支払請求を行ったとする。
ⅰ本事例において,A社に354条が直接適用されるか。
ⅱ本事例において,A社に354条が類推適用されるか。
②出版業を営むA株式会社は,新たな社屋を建設しようと,近隣に住まうEから,Eの所有する不動産を購入した。しかし,同不動産の所有権移転登記手続きは履行されておらず,登記名義人は,Eのままであった。A社は,Eに対し,所有権移転登記手続の履行(以下,「本件登記手続履行責任」という。)を求めたが,Eはのらりくらりとしてこれに応じないままであった。この事例につき,下記の(1)(2)に答えよ。なお,(1)(2)は各々独立した問いである。
(1)仮にEが,A社の取締役であった場合,EのA社に対する本件登記手続履行責任は,847条1項前段「責任」にあたるか。
(2)Eが本件登記手続を履行しないまま死亡し,Eの配偶者Fが,Eを相続した。上記不動産につき,相続を原因とするFへの所有権移転登記がされた。FはA社の取締役である。
ⅰFは,A社に対して本件登記手続履行責任を負うか。
ⅱ上記ⅰの責任は,847条1項前段の「責任」にあたるか。
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