刑事訴訟法

刑事訴訟法No.5[解答編]/岡本太郎の言葉(2)

 


・毎日、自分のやりたいことをやる。勉強でも仕事でも、遊びです。そうすると、すべてがうまく行く。歳のことなど考えず、やりまくれ。天下の芸術家・岡本太郎は、面白く叫んでいる。

<岡本太郎の言葉(2)>
「年とともに若くなっていくのが、自分で分かるね」

・気持ちのもちようで、若くもなり、ふけもする。要は、考え方次第で、なんとでもなるという分けである。

では、昨日の問題の答えを示します。


刑事訴訟法テストNo.5[解答編]

次の記述について解答せよ。なお,刑事訴訟法名は省略する。

参考文献等
田宮裕・「刑事訴訟法[新版]」(有斐閣)
梓澤和幸・「リーガルマインド」(リベルタ出版)
スク東先生・「スク東先生ブログ」(スク東先生)

【問➀】事件単位の原則」とは何か。
【解答】身体拘束である逮捕も勾留も事件(被疑事実)ごとに行われる原則をいう(=人間を単位にするのではない)。被疑事実ごとに要件・効果が法定され,それが身体拘束の基本原理ともいえる令状主義に由来する。
【問②】取調べの目的は何か。
【解答】(公訴提起や公判のための)証拠収集である。決して捜査機関の望む供述を得るまで被疑者を締め上げることではない。
【問③】「余罪取調べの可否及び限界」の論点においては,取調べにおいて事件単位の原則が妥当することを根拠に,余罪取調べを否定する見解がある。この見解を批判するとすれば,どのような批判をすべきか。「事件単位の原則」「取調べ」の両概念に着目して検討せよ。
【解答】➀で述べたように,「事件単位の原則」は被疑者の身体拘束において妥当する概念である。被疑者の身体を拘束するのは,逃亡,罪証隠滅を防止するためである。これに対して,取調べの目的は,②で述べたように証拠収集である。そうすると,事件単位の原則と取調べは,目的を異にするのだから,両概念を結びつけるべきではない。したがって,取調べにおいて事件単位の原則が妥当すると考えるべきではない。
【問④】捜査官が起訴後に当該公訴事実について勾留中の被告人を任意に取り調べることは,適法か。根拠と共に答えよ。
【解答】適法である。取調べは,証拠収集活動であり捜査活動の一環である。そのため,任意取調べについては任意捜査の原則(197条1項本文)が相当する。197条1項本文は,任意捜査について何ら制限をしていない。したがって,任意の処分である以上,起訴後の被告人に対する取調べも適法である。公訴維持の観点からも必要となる場合がある。もっとも,被告人は当事者としての地位をもつゆえ,当事者対等主義(256条3項,同条6項,298条1項参照)の見地からすれば,被告人の取調べはできる限り避けるべきではある。
【問⑤】被疑者の取調受忍義務を肯定する根拠は,198条1項但し書の反対解釈を拠り所とする。では,被疑者の取調受忍義務を否定する立場に立つ場合,198条1項をどのように読むべきか。
【解答】198条1項は,捜査機関には捜査のために被疑者に対する出頭要求権がある旨規定するに過ぎない。ここでいう出頭場所とは,捜査のための執務場所であって必ずしも取調室を意味するものではない。既に捜査機関に身体拘束されている被疑者においては,捜査機関への出頭を要求する必要がないので,退去の可否も問題とならない。そのため,198条1項但し書から除かれている。実務上は,取調受忍義務肯定説である。ただ,取調受忍義務の有無について明言した判例はないようだ。
【問⑥】司法警察職員Gが,覚せい剤取締法違反の被疑事実により被疑者Kの都心にある自宅を捜索した。その際,GがKに捜索差押許可状を呈示したのは,捜索差押執行後であった。この事例でGの行為は適法か。
【解答】222条1項が準用する110条は,捜索差押の際に被処分者(本問ではK)に対して捜索差押許可状を呈示することを必要とする。手続の明確性・公正性を実現し,被処分者に不服申立の機会を付与するためである。そのため,捜索差押許可状は事前呈示が原則である。もっとも,本問のような覚せい剤事犯のケースでは,証拠隠滅の危険が類型的に大きい。そのため,例外的に事後呈示が許される場合があるというべきである。
したがって,Gの行為は例外的に適法である。
【問⑦】第一審公判手続では,冒頭手続(291条)が行われる。この冒頭手続で行われる手続を3つ挙げよ。
【解答】人定質問,起訴状朗読,黙秘権等の告知である。
【問⑧】第一審公判手続の冒頭手続において,裁判長が,「検察官,まず起訴状を朗読してください」と述べた。この裁判長の行為は法的に見て正しいか。
【解答】正しくない。冒頭手続は,まず人定質問から始まる(「先ず人定質問より始めよ」である。刑事訴訟規則196条)。検察官が起訴状を高らかに朗読し,目の前にいる被告人の悪事を訴えかけたとしても,その後で裁判長が「ところであなた,さっき検察官が読み上げた被告人と同一人物で間違いないんだよね・・?違ったらマズいんでね。念のため確認してみましょう。条文も載せておきますね。」ではいけないのである。冒頭手続の順序は,きちんと押さえておこう。手続の流れは,(スク東先生流に)具体的場面をイメージすると押さえやすい。

【スク東先生ブログに学ぶ条文の押さえ方】
「知識を忘却の彼方としないためにすべき事ども」
条文の押さえ方には,様々な方法がある。いわゆる「素読」をして押さえるという方法を採用している人も多いだろう。「素読」は退屈な作業ではあるが,総ざらいとしては効果的な方法だ。ただ,条文自体は抽象的であり,複雑な構造をもつものも多い。単に機械的に条文を読んでも,なかなか頭に入らず定着し難い。そのため,条文を読む際にもひと工夫必要となる。
「工夫」といえば,やっぱりスク東先生(以下,「先生」という。)である。先生のブログでは,細かいとされる条文をどう押さえるか,その工夫の仕方についてしばしばレクチャーされている。
そのレクチャーの中で定番の光景がある。それは,先生が条文(時々判例)から解答した花子さんに対し「条文を指摘したのはいいですが,それではすぐに忘れてしまいますよ」と述べて苦言を呈し,条文を挙げただけで満足せず,その意味するところをきちんと説明するよう求めている光景だ(ただ,最近花子さんは,先生に先回りする形で自らの思考を積極的に開陳し,先生から誉められることもしばしばだ)。
「条文の意味を説明する」方法とは,例えば条文の趣旨を説明したり,具体例を挙げることだ。とりわけ具体例を挙げる方法は,難しい概念を身近に感じることが可能となる。しかもインパクトを伴う形で印象に残りやすいため,記憶保持の方法として有効だろう。ただ,具体例を通じて押さえる際には,理論に戻る(還元させる)ことを忘れてはならない。具体例は,あくまで概念を押さえやすくするための補助的な手段であり,きちんと概念を支える理論に結びつけることが出来て初めて「概念を押さえた」といえるからだ。つまり,法概念を押さえるためには「抽象論と具体例との相互交流」が必要ということである。
ところで,「それではすぐに忘れてしまいますよ」(類例として「それではただ知っているだけですね。只野知っている仁ですね。」)は,先生の決め台詞といって差し支えないだろう。決め台詞といえば,林修先生の名言「いつやるか?今でしょ!」だ。これを「スク東先生風」にアレンジすれば「いつ忘れるか?すぐでしょ!」となろう。ただ,両者の言葉はそれぞれその目指す方向が異なることに注意が必要だ。林修先生の「いつやるか?今でしょ!」は,文字通り「今すぐやろう!」という攻めの意味であり,説明は不要だろう。これに対し,先生の「いつ忘れるか?すぐでしょ!」は,もちろん「今すぐ忘れよう!」という意味ではない。今すぐに忘れてしまっては困るのである。先生の言葉の意味するところは,知識を忘却の彼方に向かわせないための守りの意味なのだ。すなわち「知識というものは,定着させるための作業を経て初めて長期記憶として保持され,使えるようになるものです。そのための手段が,具体例をイメージし内容を掘り下げてみることなのです。忘れない(思い出しやすくする)ための方法を意識しなければなりません。」ということだ。
ただ,記憶力は,「覚えて忘れて,また覚える」過程を繰り返すことで強化される面もある。つまり「あえて忘れて,時間をおいて復習する」作業もまた,記憶保持の点で有効ということだ。そうすると,「後で必ず復習する」という条件付きであれば,「今すぐ忘れよう!」という捉え方もあながち間違いとはいい切れない気もする。「知識を定着させるにはこれしかない」と決め付けるのではなく,自分に合った方法を探求し,確立することが大切だろう。
いずれにせよ,先生のブログを参考に「知識を忘却させない」ための工夫を重ね,自分に合った方法を確立させていきたいものだ。


・あなたも、勉強する時、自分は21才だと思う。「予備試験・司法試験は、21才で合格できる試験である」からである。21と思うと、頭の中がシャープになる。

そして、難問にも十分対応できる。“スコーン”と行こう。

絶対合格!!

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