【令和7年予備試験 論文式試験日】
令和7年9月6日(土),7日(日)
【令和7年司法試験 最終合格発表】
令和7年11月12日(水)
令和7年カウントダウンは,こちらのページです。
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いつも,読んでくださりありがとうございます。
令和7年予備試験論文式試験まで,あと3日となりました。
来年こそは,短答を突破して論文式試験につなげようという方に,アドバイスです。
今年の短答は,刑法が穴埋め問題ばかりになって急にむつかしくなった。
予備試験短答の平均点を見ると,その理由がはっきりします。
令和6年と令和7年の法律科目の平均点を比較します。令和6年は刑法と行政法の開きが7点もありましたが,令和7年は,行政法と民法の開きが2.4点と,平均点のばらつきが縮小されました。簡単な科目とむつかしい科目に分かれないよう,難易度の調整が行われたということです。令和8年以降も,この傾向が続くと考えられます。一方,一般教養は,誤差が0.8点で,特に方針に変更はないとみられます。法律科目の倍の配点があるので,一般教養をアドバンテージにしていくことになります。目標は,「一般教養30点/60点」。
では,どうやって,点数を取っていくか。
一般教養は,40問のうち20問選択します。20問のうち10問正解できれば,30点です。10問のうち,5問は日本語や文章読解,歴史などで取ります。残る5問のおすすめが,「地学」「経済学」です。これらは,毎年,最低3問は出題されますから,そのうち2問を取ります。これで,4問。あとは,理系科目の他分野で1問取れれば5問。それで30点に到達します。ですから,一般教養は,文系科目にプラスアルファの仕込みとして2分野~3分野あればいい,ということになります。
「法律科目で,上げればいいじゃないか」と思われるかもしれませんが,そこには,「壁」があります。
仮に,来年の短答の点数を160点/270点 取りたいとします。
一般教養30点だと,法律科目は130点です。130点/7=18.5点
一般教養15点だと,法律科目は145点です。145点/7=20.5点
法律科目を1科目18点から20点に上げることは,実は,一般教養科目を15点から30点に上げることより難しい。
これは,「項目特性曲線」の研究から分かっています。
点数を低層から中層へ上げることより,中層から高層へ上げることの方が難しい,という特性です。
「法律科目を1科目18点から20点に上げること」というのは,正答率6割から6.6割に上げることになり,グラフの傾斜は急角度になっています。一方,「一般教養科目を15点から30点に上げること」は,正答率を2.5割から5割に上げることであり,グラフの傾斜は緩やかです。
一般教養の対策の方が,法律科目の成績を上げることより簡単な努力で達成できる可能性が高いのです。
だから,少しずつ,勉強していきましょう。
今日は,前回の続き。令和2年第31問です。肢3の解説からです。将来,地学の気象学で応用できる基礎知識が豊富に含まれていたので,丁寧に説明していこうと思います。
問題:地球の成層圏に関連する記述として誤っているものを ,次の1から5までの中から選びなさい。
1.高度約50kmの成層圏と中間圏の境界付近にはオゾン層が存在し,そこで太陽からの紫外線が吸収されるため,成層圏では上部ほど気温が高くなる。
2.発達した積乱雲は,安定な成層圏に貫入できず,対流圏界面付近で雲頂が平らになり,氷晶が水平方向に広がるかなとこ雲を形成する。
3.成層圏では,冬半球においては西風が,夏半球においては東風が,それぞれ卓越し,赤道域においては西風と東風が約13か月おきに交代する準2年周期振動がみられる。
4.極域の成層圏では,対流圏からの波動の伝播に起因して,数日のうちに30~40℃も気温が上昇する成層圏突然昇温という現象がある。
5.南極上空のオゾンホールは,日射を受けて解離したフロン由来の塩素により,成層圏極域に現れる極夜ジェットの内側においてオゾンが分解されて発現する。
正解:1
肢3:正しい。
(1)成層圏での風の向きについて,これには,温度の分布が影響している。前提として,たとえば1月の北半球を「冬半球」,南半球を「夏半球」という。
大気の鉛直構造は,対流圏,成層圏,中間圏,熱圏というように,階層構造(イメージ:レイヤー構造)になっている。各層で温度の分布が異なるため,風の向きも異なる。風は,北半球では温度の高い方を右手にして,後ろから前に吹く性質がある。南半球では,温度の高い方を左手にして,後ろから前に吹く。
①対流圏では,赤道付近が最も気温が高く,南極と北極の側が気温が低い。北半球で,(気温の高い)赤道を右手にすると風は西に向かって吹き,南半球では赤道を左手にすると風は同じく西に向かって吹く。つまり,北半球でも南半球でも風は,ほぼ西風が吹く。このうち,中緯度帯(北緯30~60度)で付近で吹くものを,偏西風という。
②本肢記述のように,成層圏では,「冬半球においては西風が,夏半球においては東風が,それぞれ卓越」する。冬半球では,北極で太陽が全く上らない「極夜」となり,オゾン層が紫外線を吸収しないため,温度が上がらず冷却される。一方,夏半球では,南極で太陽が一日中当たる「白夜」となり,オゾン層の紫外線吸収により気温が上昇する。したがって,1月の北半球では,南半球を右手にすると西風となり,南半球では南極を左手にすると東風となる。
(2)成層圏の冬半球では西風,南半球では東風という性質は,約2年の周期で風の東西向きが逆転する現象が起こる。これを「準2年周期振動(QBO)」という。
今日は,ここまで。今日も,頑張っていこう!
絶対合格!!
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