【設問】
内閣の組織,権限等に関する次のアからエまでの各記述について,それぞれ正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。
ア.内閣総理大臣は,主任の大臣として行政事務を分担管理する国務大臣を任命することとされており,行政事務を分担管理しない大臣を置くことはできない。
イ.最高裁判所の判例によれば,内閣総理大臣は,閣議にかけて決定した方針が存在しない場合においても,内閣の明示の意思に反しない限り,行政各部に対し,随時,その所掌事務について一定の方向で処理するよう指導,助言等の指示を与える権限を有すると解されている。
ウ.内閣を補助する組織として内閣に置かれる内閣補助部局は,内閣官房及び内閣府に限られている。
エ.内閣総理大臣は,自ら各省大臣の職に就くこともできる。
【出典】
予備試験短答式28-24である。
【分析の視点】
行政組織に関する知識を問うているので,一見すると「細かい知識まで詰めておかないと解けないのでは。」「こんなの“捨て問”だよな。」と思いがちだ。確かに本問は,内閣法や国家行政組織法に根拠を求める問題である。しかし,この問題を正解する上で必要なことは,これら法の知識ではなく,「内閣の意義や役割,権限」「内閣総理大臣の意義や役割,権限」といった基本概念(これらは憲法で学ぶ基本事項である。)を活用することだ。換言すれば,誰もが知っている基本概念の定義や趣旨に照らして具体的なケースを分析できるかが問われているともいえる。また,こうした分析力を,短答式過去問を通じて身に付けておくことは,論文式試験における「未知の現場対応問題」を解く上でも役に立つ。
定義や概念を活用できることは,条文や関連判例の知識も正確に記憶していることが前提となる。頻出事項については,迷いなく引き出せるように,日頃から記憶の時間を意識的に確保しよう。
【確認しておくべき知識】
「内閣の意義や役割,権限」
「内閣総理大臣の意義や役割,権限」
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