民法

民法No.68[事例式演習②]解答編/織田信長の言葉(2)


 司法試験・予備試験の合格を、決める君よ!試験に限らず、どんなことでも、真剣にやれば、道は開ける。合格が届く。適当に、試験をさばこうとすると、痛い目にあう。この点を、天下の織田信長は、力説する。

<織田信長の言葉(2)>
「必死に生きてこそ、その生涯は光を放つ」

▼司法試験・予備試験の合格を、決める君よ!必死に、生きる。一生懸命、学ぶ。そうすれば、合格が確実になる。
 それでは、昨日の答えを示します。


民法No.68解答編
[設問1]
誤っている
[設問2]
着目すべき点は、「損害を賠償」「不法行為の要件を充足」である。特に前者の意味するところを正確に読み取ることが大切であろう。
以上の点に着目した上で、議論を展開すると、以下の①または②のようになる。①または②
のようなことを想起できれば、問題を解く上では充分であろう。
①相手方の「損害を賠償」することを請求することは、相手方の「責任」を追及することで
ある。そうすると、「責任」を基礎づける相手方の主観的事情(故意又は過失)の存在が求
められる。したがって、損害賠償請求権が認められるためには、「不法行為の要件を充足」
しなければならない。なお、問題文に「不法行為の要件を充足」とあるのは、(不当利得返
還請求の場面ゆえ)自己と相手方との間に契約関係が存在しないためである。
②不当利得返還請求権の目的は、相手方の下にある利得を自己の下に返還することであって、相手方の「責任」を追及することではない。そうすると、不当利得返還請求の場面で、相手方に対し、利得の返還に加えてなお「損害を賠償」することを求める場合、相手方の「責任」を追及することも伴う。そのため、「損害を賠償」する「責任」を基礎づける相手方の故意又は過失の存在が必要となる。
[留意事項]
不当利得の問題でよく用いられる(同制度の趣旨である)「実質的公平の原理」から、本記述の正解を導くことは困難である。単に「実質的公平の原理」から抽象的に考えたところで、「堂々巡り」を起こすだけであろう。不当利得返還請求権と損害賠償請求権と、性質が異なることに着目しなければ、適切な解答には至らない。
本問は、前回出題の民法No.67の問題(詐害行為取消権)と、分野こそ違うものの、正解を導く上で着目すべき点が共通する。その他、損害賠償請求と主張立証責任に関する類似の問題は、プレテスト第4問の記述オにもある。
【合格の道標】No.32
短答式試験の問題を解く際には、問題文に示された情報を最大限活用することが大切である。問題文中には、解答のポイントとなるヒントが存在することが少なくないのだ。また、今まで繰り返し出題され(あるいは「常識」レベルで判断可能な)誰もが分かる記述が、「初見」の記述を判断する上で、有効なヒントとなることもある。
復習の際も、ぜひ「問題文に書かれた情報を活用できたか」「どこに着目し、どういうルートを辿れば効率的に解答できたか」「解説にはこう書かれているが、こんな“思考”が、はたして本番で可能だろうか。問題文から無理なく解答の視点を得ることはできないか」「この記述は、なぜ5つの記述の真ん中に配置されてあるのか」等々、あらゆる角度から分析してみよう。繰り返し検討したはずの問題でも、きっと新たな発見があると同時に、自分の弱点を具体的に特定することもできるだろう。前回の本欄でも触れたように、「理解が足りなかった」といった類の抽象的な“分析”では、外延が拡がるばかりで、復習としてはもちろん、問題文に対するアプローチとしても不充分である。
我々が考えている以上に、問題文には多くの情報やヒントが存在する。問題文を大切にし(できれば問題制作者サイドの意図も想像しつつ)、情報やヒントを活用する姿勢を養い、客観的・実践的な解答方針を確立することこそ、過去問学習で最も大切にすべきことのように思う。


▼司法試験・予備試験の合格を、決める君よ!必死にやっていることは、試験委員も分かる。そのことが答案の端々に表れる。そして好感がもたれる。
 さあ!今日も面白く“爆勉”しよう!行け!絶対合格!!
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