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「医学部受験ブログ開設にあたり」
このブログは、あなたの医学部合格のために必要な情報を絞ったものです。「面白い」「合格できる」が、ポイントです。私の受験時代を含めたら60年間のノウハウを公開します。将来、医師になられる高校生や浪人生に、心を込めて合格の「心の科学」を提供いたします。午前4時から、お楽しみに!
スクール東京
最高名誉顧問
成川豊彦
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法務省主催の司法試験・予備試験の合格を、決める君よ!
1つのことを、追い続けて、立派な仕事をしている人も、世の中にはいる。水俣問題を世に知らしめ、“人間と経済”について、訴え続けた作家、石牟礼道子さん。このほど90才で、社会を後にした。次の思いを残して・・・。
<石牟礼道子の言葉(2)> |
「ものをいいきらんばってん、人一倍、魂の深か子でござす」 |
▼法務省主催の司法試験・予備試験の合格を、決める君よ!
“カネ・かね・金”だけの社会は、そのうち崩れてしまうであろう。「日本社会を豊かなものにするには、どうしたらいいのだろうか」。石牟礼さんに、お聞きしてみたかった。
では、昨日の答えを示します。
民事実務基礎No.2[解答編]
参考文献等:佐久間毅・民法の基礎2 物権(2011年、有斐閣)
岡口基一・要件事実入門(2014年、創耕舎)
司法研修所編・新問題研究要件事実(2011年、法曹会)
スク東先生ブログ・同Twitter(2016年~、スク東先生)
①「所有の意思」の(1)定義及び(2)判断基準
(1)定義
所有者と同じように物を排他的に支配しようとする意思をいう。②のような他人の物を盗んだ者にもこの意思が認められる。
(2)判断基準
占有取得の原因(権原)の客観的性質によって判断される。占有者の内心の具体的意思によって定まるのではない。例えば,物の借主の占有は,所有の意思のない占有(他主占有)である。貸借契約は,占有取得者がそれにより物の所有権を得ようとする性質のものではないからである。
②Xは,Yから甲バイクを盗んだ。Xに,盗んだ甲バイクにつき「所有の意思」は認められるか。
認められる。確かに,Xは甲バイクの占有を売買契約という正規のルートではなく,盗取という非合法ルートで取得しているが,Xが甲バイクの所有権を得ようとする点で両占有の取得原因は,客観的性質を同じくする。そのため,Xに所有の意思が認められる。ちなみに,Xが盗んだ甲バイクで走り出したかどうかは定かではない。
③Xは,Yから甲建物を賃借した。Xに,甲建物につき「所有の意思」は認められるか。
認められない。①で述べたように,Xは,甲建物の占有を取得しているが,貸借契約は,物の所有権を得る客観的性質をもたないからである。
④即時取得(192条)における「善意」の意義
192条の「善意」とは,前主の権利の存在を信頼したことをいう。
「前主が無権利者であることを知らなかった」と捉えないように注意しよう。192条が信頼保護の規定ゆえ,同条の「善意」も「権利に対する信頼」が中核となる。なお,「無権利者から取得したこと」は,即時取得の要件とされていないことにも注意が必要だ。即時取得は,前主の占有という外観を信頼した者を保護するための制度であるため,前主に関する要件は「前主の占有」だけで足りる。「前主が権利者であること」が抗弁に回ることもない。
⑤他主占有の相続人が独自の占有に基づく取得時効の成立を主張する場合,その占有が所有の意思に基づくものでないことについて,取得時効の成立を争う者が主張立証しなければならない(短答式22-7のイ)。
誤っている。取得時効の成立を主張する者が,その占有が所有の意思に基づくものであることを主張立証しなければならない。
162条規定の取得時効の成立が認められるためには,その占有が「所有の意思」(=自主占有)に基づかなければならない。186条1項によれば,占有者は「所有の意思」をもって占有をすることが推定される。
ところが,本件の取得時効の成立を主張する占有者は,「他主占有の相続人」なので,「所有の意思」によらない占有を「承継」したというべきである(896条本文)。そのため,他主占有の相続人の占有については「所有の意思」が推定されない。そうすると,独自の占有に基づく取得時効の成立を主張する当該相続人が,その占有につき「所有の意思」に基づくものであることを主張立証しなければならない(185条)。
⑥他人の所有地上の建物に居住している者がその敷地を占有する権原については,その者がその権原の主張立証責任を負う(短答式22-7のエ)。
正しい。他人の所有地上の建物に居住している者が,権原の主張立証責任を負う。
188条を見ると,「占有者が占有物について行使する権利」が「適法」であることが「推定」されるためには,まずは占有者自ら「占有物について行使する権利」の発生原因(例えば賃貸借契約や地上権設定契約等といった「権原」を基礎づける事実)を主張立証することが必要となるだろう。
したがって,占有者が「権原」を基礎づける事実の主張立証責任を負うことになる。
以上から,他人の土地を占有する者は,そのまんまフリーパスで188条の適用による「占有権原の適法性の推定」を受けるのではない(188条の適用範囲は,真の権利者の保護の観点から限定されるべきである)。占有者が188条の適用を受けるためには,占有者自身が,「権原」(=土地について「行使する権利」)の発生原因を主張立証しなければならない。
[注]定義と同じように(あるいはそれ以上に)条文を参照する意識を強くもつことが大切である。いずれも議論の出発点となるだけに,決して疎かにできないところである。
ところで,「定義や条文を押さえる」となると,つい字面を覚えることに重きを置きがちであるが,もちろんそれでは足りない。すぐに抜け落ちてしまうからである。定義や条文を正確に押さえるためには,工夫が必要なのだ。
工夫の方法はさまざま考えられるであろうが,「スク東先生ブログ」が参考になるだろう。このブログでは,ある法的テーマを巡ってスク東先生と花子さんの丁々発止のダイアローグが毎日展開されており,読者はこの二人のユニークなやり取りを楽しみながら,条文等を押さえるための方法はもちろん,解答に至る思考プロセスや民法の重要事項を学ぶことができる(既存の解説に囚われないフリースタイルな感じも同ブログの魅力の一つである)。また,同ブログと並行して毎日更新される「スク東先生Twitter」からも,有益なヒントを得ることができる。
▼法務省主催の司法試験・予備試験の合格を、決める君よ!
あなたは、合格後、社会で活躍されるわけだが、その際、事案を処理するたびに、次のことを、思ってほしい。
「この事案は、社会にとってどういう意味があるのか」
人間社会において、マクロ(全体)とミクロ(個々)の関係を、思考しながら、プロフェッショナルになってください。
では、今日も面白く“爆勉”しよう!行け!絶対合格!!
▼本日も、ブログ記事を読んでいただき、ありがとうございました。あなたの1クリックは、私が記事を書く、大きな原動力となります。以下のバナーをクリックして、ランキング・アップに、ご協力ください。
また、明朝4時に、「司法試験ブログ・予備試験ブログ」でお会いしましょう!
▼本日午前4時更新の「合格ブログ(成川豊彦日記)」は、司法試験・予備試験の受験生にも参考になるので、ぜひ、ご覧ください。
【成川先生の合格語録】
「人間の経済と、法学、これをシャープに思考してください!」
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