民事訴訟法

民事訴訟法テストNo.3[解答編]/マララさんの言葉(2)

 

武装集団から頭・首を銃撃された15才の少女は、以後、教育の重要性を、世界に訴えた。

マララ・ユスフザイさんは、17才の時、ノーベル平和賞を受けた。

<マララ・ユスフザイさんの言葉(2)>
「教育こそが、ただひとつの解決策です。Education First.」

わが国では、形式的には一応の教育制度は、存在する。しかし、実質的には、お寒い現実である。

学校教育だけでなく、民間教育においても、暗記中心から未だに脱出できないでいる。その結果、将来の国状は、大きな問題をかかえてしまうのではないだろうか。

国家試験業界も、同じような状況である。暗記教育が主流であり、営業上の理由から、理解教育は、形だけ叫ばれているに過ぎない。

賢いあなたは、この本質を見抜き、合理的人間となって、予備試験・司法試験を合格してください。決して、暗記中心のラッキー合格に満足しないでください。

(注)マララさんの問題は、教育論の“玄関”の話です。日本国の問題は、教育論の“居間”の話です。大局からみたら、大差はないのだが・・・。

では、昨日の答えを、示します。


民事訴訟法テストNo.3[解答編]

参考文献等
岡伸浩・「民事訴訟法の基礎」[第2版](法学書院・2008年)
高橋宏志・「重点講義 民事訴訟法 上」[第2版](有斐閣・2013年)
スク東先生・「スク東先生ブログ」「スク東先生Twitter」(スク東先生・2016年~)

次の記述について答えよ。

①訴訟の係属中にする当事者照会は,相手方の職業の秘密として証言を拒絶することができる事項と同様の事項についてもすることができるか。
【解答】できない(163条6号・197条1項3号)。当事者照会は,裁判所を直接介さずに相手方の支配領域にある情報にアクセスする点に特色がある。163条各号事由はしっかり押さえておこう。この各号事由は,例えば「時間泥棒」「無礼者」「与太者」をイメージすれば分かりやすい。あるいは「日常生活の中で迷惑と感じる行為」をリアルにそのまんま思い浮かべ,それを各号事由と照らし合わせてみれば,より押さえやすくなる。
②遺産確認の訴えは,現在の法律関係の確認といえるか。
【解答】いえる。遺産確認の訴えは,現在の法律関係の確認といえる。遺産確認の訴えの対象は,当該財産が現に共同相続人による遺産分割前の共有関係にあること,という現在の法律関係を対象とするものである。なお,遺産確認の訴えについては,第一に「確認の利益(確認対象の適切性等)」,第二に「訴訟形態」が重要である。
③事実の確認につき,確認の利益が認められる具体的ケースを挙げよ。
【解答】証書真否確認の訴え(134条)である。証書(書面)の真否とは,証書に記載された内容自体が真実かではなく,当該証書が作成名義人の意思にもとづき作成されたか否か,を意味する。また,ある文書が真正に成立したか否かは,その作成者であると主張される者の意思に基づいて作成されたか否かという事実の問題である。そのため,法律関係ではなく事実の確認の問題となる。
④Oが,友人Kに対して貸金返還請求訴訟を地方裁判所に提起した場合,Oは,別の友人Tに対する売買契約に基づく代金支払請求権も同一の地方裁判所に提起することができるか。
【解答】できない。7条ただし書は,本問のような訴えの客観的併合(132条)の場合を想定していない。
⑤(1)単純併合された全ての請求について判決がなされた場合,どのような判決がなされるか。
(2)上記(1)の判決に対して,当事者が一部の請求についての不服を理由に控訴した場合,控訴の対象とならなかった請求の部分に関する判決は確定するか。また,この場合の控訴審の審判の範囲はどうなるか。
【解答】
(1)全部判決(243条1項)である。
(2)判決は確定せず(116条2項),控訴審に移審する。上訴不可分の原則により,移審の効果は全部について生じることから,控訴の対象とならなかった請求についての部分についても確定しないことになる。
⑥選択的併合の場面で定立された数個の請求のうち,どれか一つが認容されて全部判決が
なされ,これに対して被告が控訴した場合,控訴審における審判の範囲はどうなるか。
【解答】他の請求に関する申立ても解除条件付のまま控訴審に移審し,控訴審での審判対象
となる。選択的併合とは,同一目的を有し,両立し得る複数の請求のうちのいずれか一つが
認容されることを解除条件として他の請求を併合する形態をいうから,定立された複数の
請求のうち一つの請求が棄却された場合は,併合している別の請求についての審判を求め
るという原告の意思は維持されている。
⑦債務が100万円を超えては存在しないことの確認を求める訴えにおける訴訟物は何か。
【解答】訴訟物は,自認部分である100万円を超えた部分である。原告は,100万円を超え
た部分について裁判所に審判を求めたというべきだからである。

[短答式問題解法]
「365日のスク東先生」
やっぱりスク東先生である。「スク東先生ブログ」と「スク東先生Twitter」は,ひと頃流行った「まいにち○○(例:「「まいにち修造!」等)」の様相を呈するほどに,日々我々に熱いメッセージを飛ばしてくれる。今回もスク東先生(以下,「先生」という。)のメッセージから注目のトピックをピックアップしてみたい。
第一に先生のTwitterを見て行こう。最近の注目すべきメッセージは,4月12日付の【考えて繰り返す】であろう。メッセージの内容は,「知識を身につけるには繰り返しが大事です。本当に直ぐに忘れてしまいます。」である。このメッセージの意味するところは,「自分の記憶力を過信せず,工夫しながら学んだ事項を繰り返し定着させよう。」であろう。例えば,テキストを読んだ場合,テキストの内容を自分の頭の中で復元することができるかを繰り返しチェックするといった記憶喚起・知識定着の機会を意識して設けることが挙げられる。また,問題演習を行って間違えた箇所が発見された場合,なぜ間違えてしまったのか(必要な知識をそもそも知らなかったのか,知っていたが使い方が分からなかったのか等)を特定することも大切である。特定しないことには,正しい方向に修正することもできないからだ。「間違えたからとりあえず復習」では不充分なのだ。それでは復習が自己目的化してしまい,なかなか知識の定着に至らない。
以上のように先生のメッセージを解析すると,そのまんま日々の学習に利活用できる内容であることが分かる。
さて,第二に先生のブログである。同ブログでは,先々週辺りから「弁護士になるには」と題する記事(4月12日付)を始めとして,「司法試験・予備試験の概要」に関する解説がなされている。解説形式は,おなじみ東花子さんとの問答形式だ。試験について規定した条文まで示しながら解説する熱の入れようである。
先生は,これら一連の記事を通じて「なぜ君たちは司法試験・予備試験を受験しようと思ったのか。初心に戻ってみることが大切である」ことを我々に教えてくれようとしているのかもしれない。いずれ先生は,法曹を目指す人にもそうでない人にも「君たちはどう法律を学び,どう活かすか。」も説いてくれるだろう。


私は、いつかマララさんに会った時、「本当の教育とは、何か」などを話してみたい。

あなたは、まずは賢い合格を、その後、社会貢献をしてもらいたい。さあ、絶対合格!!

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