▼司法試験・予備試験の合格を、決める君よ! 来週の金曜日から、いよいよ、平成27年司法試験「合格者」による必勝合格法ゼミ<ライブ(通学/ネット電話)/wma音声通信>がスタートする! 2015年10月23日(金)~2015年11月13日(金)の日程で、全8回。平成27年司法試験「合格者」が、“勉強法”と“論文解説”をしてくれる。第1回の「合格者の勉強方法」を学ぶことで、正しい勉強法を効率的に学習。また、第2回~第8回では、「合格者が論文本試験の現場で考えた思考法」を学ぶことで、来年の「論文対策」を確実にしてほしい。毎年、大好評の企画なので、お見逃しなく! “カック―――ン”と、絶対合格!
▼司法試験・予備試験の合格を、決める君よ! 特に、「論文」において、答案を書く場合の心得は、1つだ。“CS”に徹すること。Cは、チェッカー(試験委員)。Sは、サティスファクション(満足)。つまり、試験委員に気に入られるように、答案を作成することである。この点で、このほど亡くなられた、石井連蔵・元早大野球部監督は、名文句を残された。
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<石井連蔵・元早大野球部監督の言葉(2)>
「大切なのは、相手の捕りやすいところに投げること。相手に差し上げるという気持ちが、必要なんだ」
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▼司法試験・予備試験の合格を、決める君よ! 相手のことを思って、処理すれば、何事もうまく行く。特に、司法試験・予備試験「論文」の回答は、そうだ。
では、昨日の問題の答えを、示します。
【解答】民法No.32
1.受領遅滞(413条)について
(1)Tは、約定に従い、パソコンの配達を行っていることから、弁済の提供(492条)をしている。そこで、Tは、パソコンの配達を拒むKに対して、受領遅滞(413条)を根拠に、売買契約(555条)を解除することができるか。413条は、債権者の「責任」の内容を明らかにしていない。そこで、413条を根拠とする解除の可否が問題となる。
(2)たしかに、413条は、「債務不履行の責任等」の項に存在することから、債権者が受領義務を果たさないことを根拠に、「責任」として解除に応ずべきとも思える。
しかし、債権者の目的物受領は、権利であって義務ではない。そのため、債権者に受領義務としての債務を負わせるべきではない。
また、413条の趣旨は、弁済の提供を果たした勤勉な債務者の責任を軽減し、公平を実現することにある。そのため、413条は、債権者の責任を追及する根拠規定とはいえない。
したがって、413条の債権者の「責任」に、解除に応ずることは含まれない。
よって、債務者は、413条を根拠に契約を解除することはできない。
(3)以上から、Tは、413条を根拠として、Kと売買契約を解除することはできない。
2.債務不履行解除(541条)について
(1)しかし、Kがパソコンの受領に応じないと、Tはパソコンの代金を回収することができない。そのため、債務の履行について勤勉なTのみが、一方的に不利益を被ることになり不公平である。そこで、Tは、Kの受領に応ずることが「債務」にあたるとして、541条を根拠に売買契約を解除できないか。
(2)たしかに、上記1で述べた通り、債権者に受領義務はない。そのため、「債務」に受領に応ずべきことは含まれず、541条による契約解除も認められないとも思える。
しかし、債権者が目的物の受領に応じないと、債務者としては在庫を抱えたり、本件のように代金を回収できない不利益を被る。かかる不利益を、勤勉な債務者に一方的に与えることは、不公平である。
また541条の趣旨は、「当事者の一方」の不誠実な態度により契約の目的が達成できない場合に、解除による契約の拘束力から解放を認めることで、公平を図ることにある。かかる趣旨を実現するため、契約の「当事者の一方」である債権者には、債務者の債務の円滑な履行及び契約の目的達成のための誠実な協力義務が求められる。
そこで、契約の目的を達成するため、債権者の協力義務が信義則(1条2項)上必要な場合、かかる協力義務は「債務」にあたる。
(3)本件について見る。本件のTのパソコン引渡債務としての配達は、Kが受領しなければ完了しない。また、KT間の契約によれば、Kがパソコンを受領しなければ、Tは代金の支払いを受けることができない。そのため、Tがパソコンを引渡し、代金支払いを受けるためには、Kが事務所にパソコンを置くためのスペースを設けるなどの誠実な協力義務を果たすことが必要となる。
したがって、Kには、パソコンを受領するための協力義務は、KT間の売買契約の目的を達成する上で必要であり、「債務」にあたる。
よって、Tが、パソコンの受領を求めているにかかわらず、Kがこれを拒み続ける場合、Tは、541条による売買契約の解除をすることができる。
(4)以上から、Tは、Kとの契約を解除することができる。
【民法の道標】No.15
試験対策には、情報戦としての側面もある。そのため、試験対策を効果的に行うためには、積極的に情報を集めることが必要となる。客観的な視点から自分の方法を検証することなく、その方法に固執して独善に陥り、硬直化することを防ぐためにも、謙虚な態度で情報を集め、活用することが欠かせない。
しかし、集めた情報を無批判に妄信することは避けたい。何かを無批判に妄信する態度は、対象に依存し、結局は独善的・硬直的な態度に繋がり、謙虚さから離れることになってしまうからだ。謙虚とは、決して、ある情報や人のアドバイスを鵜呑みにしたり、妄信したりすることをいうのではない。まず積極的な情報収集を行ったり、人にアドバイスを求めたりする上で、その情報等が自分の実力を伸ばす上で必要なのかどうかをしっかり考えることが大切だ。そして、それらの情報等が自分にとって必要であると判断したら、有効活用するための実践的な行動に出る。こうした態度こそが謙虚さに繋がり、実力を伸ばすために不可欠であるように思う。
さあ! 今日も“ドカ―――ン”と、行こう! “スコ―――ン”と、“爆勉”しよう! 絶対合格!
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【成川先生の合格語録】
「相手に差し上げる気持ちで、答案を書く」
【家族からのレター】
Q:都内の大学の法学部4年生に在籍している、娘がいます。昨年夏から、就職活動をしていましたが、会社の内定を1つもとれませんでした。当初は、かなり落ち込んでいました。現在は「法曹界を目指す」と立ち直り、予備試験を目指すことになりました。本人は一刻も早く合格して、不採用にした会社や周りの人を見返してやりたいとのこと(東京都、合格ネーム・WSさんの母)。
A:勉強のモチベーションを維持するのに、「悔しい! 」「今に見てろ! 」という“マイナスのエネルギー”こそが、効果的です。あとは、勉強のノウハウだけです。「成川式」合格シリーズの「合格!すんなり“合格ボックス”に入って、2年以内に受かろう!」DVD(税・送料込み1,000円)を、ご覧ください。合格ノウハウを確実に身に付け、早く夢を掴んでください。
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