【令和7年予備試験 論文式試験日】
令和7年9月6日(土),7日(日)
【令和7年司法試験 最終合格発表】
令和7年11月12日(水)
令和7年カウントダウンは,こちらのページです。
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いつも,読んでくださりありがとうございます。
先日,令和7年_予備試験短答式試験_一般教養科目問題が公表されました。
スクール東京は,令和7年の短答を,絶対に不合格になってはいけない受験生のため,昨年末から法律科目に加え,一般教養科目の対策を加えることを決意しました。長年の蓄積がある法律科目の解説作りと違い,一般教養の解説は,手探り状態。受験生からヒアリングし,得点しやすい地学,経済学,数学から始めることにしました。知識丸投げなし(スク短式)。日進月歩ですが,少しずつ進めています。
試験直前期(6月)のスク東先生勉強会は,令和6年の地学2問(絶対等級/地球史)と経済学2問(完全競争市場と環境変化/外部性)を解説しました。令和7年の問題を見ると,地学が4問出ています(年によって3問の場合もある)。4問のうち3問でも2問でも取りたい。…令和7年第31問は,「地球科学」というテーマで,地球史や断層が出題されました。過去問検討で押さえたポイント知識があれば,肢は短くひねりもなく解きやすい!
【一般教養科目 令和7年第31問】
地球科学に関する次のアからオまでの各記述のうち、適切なものの組合せを、後記1から5までの中から選びなさい。
ア.地殻とマントルの境界をミランコビッチ不連続面と呼ぶ。
イ.エディアカラ動物群とは、オルドビス紀に栄えた動物群である。
ウ.正断層は引張の応力場で発生する。
エ.ティラノサウルスのような獣脚類の恐竜の子孫が、現在の鳥類である。
オ.ビカリアは白亜紀の示準化石である。
1.ア イ
2.ア オ
3.イ ウ
4.ウ エ
5.エ オ
正解:4
<試験現場での検討の方向性>
ア:「ミランコビッチ不連続面」は,△(全然分からない)。
イ:地球史。エディアカラ動植物群は隠性類代,オルドビス紀は顕性類代なので×(誤り)。
ウ:地層。正断層とは,断層を横に引っ張る力によって,上盤(断層面の上側)が下にずり下がることをいう。〇(正しい)。
エ:「ティラノサウルスが鳥の祖先」は,〇に近い△。
オ:「ビカリア」が分からないが,白亜紀は恐竜時代で,恐竜の名前とは関係なさそうなので×に近い△。
以上から,ウ,エの肢4が正解。
<詳しい解説>
肢ア:地球内部の層構造について,表層から内部に向って大きく,①地殻,②マントル,③核,3つに分類される。①地殻は,個体の岩石からなる。②マントルは,個体だが流動性がある。かんらん石(ペリドット)からなる。③核は,鉄やニッケルからなる。外核(液体)と内核(個体)に分かれる。
①地殻と,②マントルの境界は,発見者の名前にちなみ,「モホロビチッチ不連続面」と呼ばれる。
(注)「ミランコビッチ不連続面」という言葉は,地学上は存在しない。なお,「ミランコビッチサイクル」(=地球に降り注ぐ日射量が周期的に変動する現象)という言葉は,存在する。
肢イ:エディアカラ動物群とは,隠性類代の末期に繫栄した,軟体性の海洋生物群である。眼や硬い殻,歯などを一切持たず,柔組織だけでできており,他の生物を襲ったり排除することなく,水中を浮遊しながら暮らしていた(「エディアカラ」とは,「天国の様な」を意味する)。この時代までを,隠性類代という。全地球史46億を9等分すると,実に8/9の時間は,この隠性類代に属する。次の1/9の期間を顕性類題という。その幕開けは,カンブリア紀(古生代)である。カンブリア紀に入ると,突如,するどい牙や目,硬い外骨格を持つ生物が現れる。これらは,先代のエディアカラ動植物と全く違い,他の生物を排除したり,捕食したと考えられる(カンブリア爆発/事件という)。現代の生物に通ずるすべての門が,この時代に出そろった。オルドビス紀は,カンブリア紀の後の時代であり,この時代に魚類が出現したとされる。
肢ウ:地層について,正断層と逆断層の意味を押さえる。
肢エ:恐竜類は,大きく鳥盤目と竜盤目に分かれる。竜盤目のうち,2足歩行のもの(ティラノサウルス等,肉食恐竜)を獣客類という。4足歩行(ディプロドクス等,草食恐竜)を竜脚形類という。鳥類の祖先は,翼をもった翼竜類(プテラノドンなど)と思えるが,意外にも,二足歩行の獣脚類の前足が翼に変化した羽毛恐竜(アーケオプテリクス・始祖鳥)が現在の鳥類の祖先である。
肢オ:化石の分類として「示準化石」「示相化石」の意味を押さえる。「示準化石」とは,地層の堆積した時代を決定するのに役立つ化石をいう。例えば,ある地層からアンモナイト(巻貝の中にイカが入ったような生物)の化石が見つかれば,その地層は,中生代~白亜紀の可能性がある。アンモナイトは,その時代に,大繁栄した生物であり,代表的な示準化石である。
「示相化石」とは,地層の堆積した当時の環境(気温や水温,塩分濃度など)を知ることができる化石をいう。
「ビカリア」は中生代(白亜紀を含む時代)の次,新生代を代表する巻貝の化石である。新生代を代表する示準化石ないし,示相化石である。
地学は,過去問から,知識のポイントさえ押さえれば,十分に得点源になる。法律が問題になる人類代は,全地球史を1年に換算すると,12月31日23時59分56秒頃以降に相当します。たった4秒です。それ以前の31536000(秒)(=365×86400)マイナス4秒分の時間に目を向けても,バチは当たらない!勉強を楽しくやっていこう!!
絶対合格!!
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