法務省主催の司法試験・予備試験の合格を、決める君よ!行き先がほぼ同じである人は、話していても楽しい。一緒に、相談をしてみたい。君も、そんな友人がいたら、いいネ。中国の思想家、孔子もこの点について、次のように言っている。
<孔子の言葉(2)> |
「志が同じでなければ、一緒に相談はしない」 |
▼法務省主催の司法試験・予備試験の合格を、決める君よ!志が同じ友は、少ない。だから、大切にしよう。一緒に話し合い、相談し合おう。
では、昨日の答えを示します。
【解答】刑法No.38
1.業務上横領罪(253条)の構成要件該当性
業務上横領罪の構成要件に該当する。理由は、以下のとおりである。
(1)「業務」
業務上横領罪の「業務」とは、委託を受けて物を管理(占有・保管)することをいう。
甲は,乙の未成年後見人に選任され,後見事務として通帳及び印鑑を預かっている。
したがって、委託を受けて物を管理しているので「業務」である。
(2)「自己の占有する他人の物」
他人である乙の通帳印鑑を占有しているので、「自己の占有する他人の物」に当たる。
(3)「横領」
「横領」とは、不法領得の意思を実現する一切の行為、すなわち他人の物の占有者が委託の任務に背いて、その物につき権限がないのに所有者でなければできないような処分をすることをいう。
甲は、乙の通帳印鑑を使用して,ほしいままに乙の預金口座から現金500万円を引き出して,自己の遊興のために消費している。
甲の行為は、委託の任務に背いて所有者として振舞っているといえ,「横領」である。
(4)故意・不法領得の意思
甲は、自己の行為を認識しているので,故意もある(38条1項本文)。
不法領得の意思も、問題なく認められる。
2.255条,244条1項の適用の可否
(1)問題の所在
甲は乙の祖父または祖母であり,直系血族である(民法252条1号)。
したがって,甲の業務上横領罪は,本規定により免除されるのではないか。
(2)結論および理由
本件の場合は,255条,244条1項は適用されず免除されない。
理由は以下の通りである。
確かに,条文上は該当すると思える。しかし,免除がなされると,後見制度の信用性が図れず不都合である。
したがって,処罰をする必要がある。
免除を認めた法の目的は,「法は家庭に入らず」というものである。
後見人の立場は,被後見人の財産を管理し、取引の安全を保護するという体外的なものを含み,家庭という内部的な問題にとどまらない。
したがって,本件では、法は,免除を予定していないと考える。
255条,244条1項の法的性質は,処罰阻却事由であり政策的なものである。したがって,政策目的にあたらないことを理由に適用しないとする余地もある。
3.まとめ
甲には,業務上横領罪(253条)が成立する。
以上
▼法務省主催の司法試験・予備試験の合格を、決める君よ!志が同じ人は、宝物と思ってもいい。“一生もの”である。その先、少し意見が違えても、話合えば、理解し合えるはずだ。
さあ!面白く、今日も”爆勉”しよう!行け!絶対合格!!
▼本日も、ブログ記事を読んでいただき、ありがとうございました。あなたの1クリックは、わしが記事を書く、大きな原動力となります。以下のバナーをクリックして、ランキング・アップに、ご協力ください。
クリック、ありがとうございます。
また、明朝4時に、「司法試験ブログ・予備試験ブログ」でお会いしましょう!
▼本日午前4時更新の「合格ブログ(成川豊彦日記)」は、司法試験・予備試験の受験生にも参考になるので、ぜひ、ご覧ください。
【成川先生の合格語録】
「まず、自分を友人とし、その後、他の友人を探す!」
【司法試験・予備試験の個別指導予備校「スクール東京」のおトク情報】
● メールマガジン登録
● フェイスブック
● ツイッター
● お悩みやご質問は、お気軽に「成川先生へのメール」まで。
● 全国どこでも、講演に駆けつけます! お気軽に「成川先生・講演のご依頼」まで。