【司法試験の受験願書】
出願が始まっております。
期間は、下記のとおりです。
間もなく、締切りです。
令和6年3月19日(火)~4月2日(火)
近年は、試験科目になっている法律も、たくさんの改正がされています。
民法は、平成16年に法文が現代語に変わって、
平成29年に債権法が大改正になって、
令和元年・2年・3年・4年と毎年のように改正されます。
社会の価値観が変わり、立法事実の変化が著しい。
スクール東京でも、平成18年、新司法試験のときから短答過去問の解説作りを続けていますが、そのままだと問題・解説が使えなくなるので、改正に対応させる作業を、一生懸命やっています。もう自転車操業状態で、次々と過去問の内容を変えています。
今週のブログでは、令和4年民法改正について、触れようと思います(施行:令和6年4月1日)。
令和4年改正の目玉は、再婚禁止期間の廃止(旧733条)と、嫡出推定制度の改変(旧772条)です。
法務省のパンフレットは、こちら。
憲法判例でも議論になった、女性の再婚禁止期間(100日)は、父性推定の重複を避けるために設けられていました。
しかし、生殖補助医療の発達(DNA鑑定等で、生物学上の父を特定できる)と、婚姻における男女平等の観点から、廃止が決まりました。
嫡出推定の制度も、①推定の内容、②推定の範囲が改正されました。
改正の背景として、以前、「婚姻解消後300日以内」に生まれた子は、前の夫の子と推定されました(旧772条2項)。これによって、女性が、離婚した前の夫との縁を切りづらくなることを嫌い、子の出生届を出さないという問題があったのです。これを、無戸籍児童問題といいます。
無戸籍になった子は、医療や学校教育等の行政サービス等をスムーズに受けられません。そこで、改正により、婚姻解消後300日以内に生まれた子は、再婚後の夫の子と推定されます(772条2項後段)。
また、「婚姻成立後200日以内」と「婚姻解消後300日後」に生まれた子は、「推定されない嫡出子」と扱われました(旧772条2項反対解釈)。しかし、これらの子は非嫡出子となり、認知を受けるか婚姻しないと、嫡出の身分が得られず(準正)、やはり子の福祉に欠けます。そこで、200日以内に生まれた子は婚姻前に懐胎、婚姻解消後300日後の子は婚姻中に懐胎、とされ、嫡出推定の範囲が拡大しました(772条2項後段)。(注)同時に、嫡出否認の訴えの原告適格や出訴期間が拡大されました(従前の親子関係不存在確認の訴えの役割も担う)。
再婚禁止期間や嫡出推定といえば、民法・親族法の一大論点でした。それが、女性や子供の権利充実・拡大という世界的な潮流を意識した形で、大きな転換点を迎えるのです。令和6年以降、短答で出題の可能性もあります。このブログで、少し、頭の隅においていただけると嬉しいです。今日のお話は、これでおしまい。
さあ、今日も、頑張っていきましょう!
絶対合格!!
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