【令和6年予備試験 論文式試験合格発表】
令和6年12月19日(木)
令和6年カウントダウンは,こちらのページです。
【令和7年司法試験 受験願書提出締め切り】
令和7年4月3日(木)
令和7年カウントダウンは,こちらのページです。
いつも,読んでくださりありがとうございます。
「令和7年司法試験予備試験受験願書の交付等について」が公表されています。
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民事系の科目を勉強していると,いろいろな性格の人に出会います。
たとえば,民法の相隣関係(民法209条~)では,隣人同士,仲が悪いことを想定すると条文内容の説明がつきます。隣地の使用(209条1項)は,本来いちいち,隣に住む人への断りが必要です。ただ,ちょっとした修繕作業のために,隣の土地を使いたくても,隣との仲が良くないと,いじわるで「勝手にうちの土地に入らないで」と言われるかもしれない。そうなると,作業できずに生活上,困ったことになる。だから,民法で「必要な範囲内で、隣地を使用することができる」とか書いておく。「いちいち隣に断らなくても大丈夫」ということになっているわけです。
もう一つ具体例。契約解除前の催告(541条)では,相当な期間を定めることが要件になっているけれど,相当な期間を定め忘れたら,その催告は無効になるのか,という話があります。本来,要件を欠くので無効になるはずですが,ここで想定したいのは,解除前に催告する人の感情です。解除に踏み切る前提に,相手の債務の不履行があった。債務不履行という言葉が固くてにわかに想像つきにくいけども,つまり,相手に怒り心頭の状態です。約束を破られ,めちゃくちゃ怒っている。「解除前に,相当な期間を定めて催告して」という要求自体,無理かも,という気もします。そういうわけで,解除権者が「相当な期間」を忘れて催告しても,無効だから催告をやり直してください,という判決になっていない(大判昭2.2.2,催告と解除の間に相当期間を経過すれば,催告有効)。
…こうやって,仲が悪い人や怒った人を想像すると,条文や判例も,自分の言葉で説明がつくようになります。ただ,少し殺伐としている。
でも,1月26日の日曜,スク東先生の勉強会があって,民亊訴訟法の中で,ちょっとした発見をしました。明示的一部請求と過失相殺(短答予備令和6-34-2)というお話に出てくる原告です。原告は,不法行為に基づく損害賠償請求について,損害額の一部だけを請求した。裁判所は,過失相殺(民法722条1項)するにあたり,一部請求された金額をもとに相殺するか,損害額全体をもとに相殺するか,という論点です。結論は,損害額全体を基準に相殺する(いわゆる外側説)です。かりに一部請求額を基準にしたら,認容額が少なくなり,原告の意思に反する,というのですが,いまいち,踏み込みが弱い。そもそも,どうして原告は,全額請求ではなく一部請求としたのか。かれは不法行為の被害者ですが(本来,怒りたい立場),「自分に過失があるので,加害者に請求できる額は減るはず」と思い,最初から一部請求にとどめた,と考えてみる。ここで,もし裁判所が,一部請求額を基準に過失相殺したら,原告の,感情を抑えた優しい(あるいは良識ある)行動を,いわば踏みにじる格好になってしまう。…外側説は,優しい人を困らせない判決(最判昭48.4.5)だったのでした。…勉強していて,こんな発見もあるのだな,と思い,ホッとした気持ちになりました。皆さんは,どのようにお感じになられましたか…?
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